
PROFILE
国際自動車 吉祥寺営業所
2023年 キャリア入社(中途入社) タクシードライバー 横山さん
お客さまとの印象的なエピソードを教えてください!
この仕事の価値観を⼤きく変えた、⼼に残るお客さまとの出会いがありました。あるお客さまにご指定のルートを確認した際、遠回りとなるルートを選ばれました。なぜこの道を選ばれたのか尋ねたところ、「亡くなった奥様と結婚式を挙げたホテルの前を通りたい」という願いのためだったんです。

タクシーのご利⽤は、お墓参りを終えて⾃宅へ戻る、その帰路だったとのことです。「思い出があるから、 その道を通りたい」。これまで、タクシーの料⾦は安い⽅がいい、とだけ思っていたんです。それが、時には遠回りすることに価値を⾒出してくださるお客さまもいる。タクシードライバーの仕事に対する、⾃⾝の感覚が覆された瞬間でした。仕事への向き合い⽅、お客さま⼀⼈ひとりに合わせたホスピタリティの重要性を強く認識した出会いでした。

タクシードライバーの仕事は、このような素敵な出会いに溢れているんですね︕
タクシーの中では、「素の⼈間性」が⾒えます。前職のレンタカーを含め様々なアルバイトを経験しましたが、以前のお客さまは「外⾏きの顔」をされていました。しかし、タクシーの⾞内は「プライベート空間」として過ごされているため、お客さまの⾃然な仕草や、⼀⼈の⼈生を覗き⾒しているような感覚を得られます。ドライバーとお客さまの距離感って、他の接客業での関係性より深いものだと思うんです。だからこそ、⾞内での時間・空間は、⾼いクオリティの落ち着きと安全を提供しなければなりません。タクシードライバーの仕事の⾯⽩さでもあり、やりがいでもあります。
これまでのご経歴について教えてください!
元々、車の整備士を目指して専門学校に通っていましたが、学び続ける中で将来の選択肢が増え、他の道を求めて中退しました。自分に合った仕事を求め、まずはレンタカーの仕事を始めたんです。

整備士の道から、レンタカー業へ。職種等は変わりましたが、「車」関係の業界・職種という点では共通点がありますね
そうですね。⼀貫して「⾞が好き」というのが原動⼒になっている部分はありまして。⾞に興味を持ったきっかけは、幼い頃にみた⽗の姿だと思います。⽗親の運転姿への憧れから⾞への興味を持ったんですよね。職種は変われど、どうにか⾞に関わる仕事は続けたいと思っていました。レンタカーの仕事は4年間ほど。⽐較的⻑い期間、同じ環境で働き続けていました。
レンタカーの業界でキャリアを積み上げた横⼭さん。ここで⼼機⼀点、転職に踏み切るわけですね。この選択のキッカケは何だったのでしょう︖
転職のキッカケは「給与⾯」での悩み。⾃分に合った仕事を求めて転職活動を始めたのですが、ここでも⾞に関係した仕事の中から転職先を探していました。その過程で、ドライバー職に注⽬します。最初はトラックドライバー、バスドライバーなど、様々な種類のドライバー職を視野に⼊れていましたが、最終的に選んだのはタクシードライバーでした。
その理由は、数あるドライバー職の中でも群を抜いて「合理的」であるという点です。プライベートで⾞を運転する機会が多いため、乗務時間とプライベートの時間で「知識が連続する」ことに気づきました。タクシードライバーとして覚えた道がプライベートのドライブで活き、またその逆もある。この繋がりが、仕事の⾯⽩さを広げ、好奇⼼を掻き⽴てたんです。

「⽗への憧れ」という⾔葉がありましたがこうしてタクシードライバーの仕事を続ける中でモチベーションになっているのでは︖
⽗への憧れは、タクシードライバーとしてのスキルアップを⽬指すモチベーションの⼀つですね。⽗を乗せた時、「運転が上⼿い」「道を知ってる」と思わせたいですね(笑)。これが今の⽬標。⽇々、運転技術や道の知識を更新していく原動⼒となっています。そんなモチベーションを持ちながら、今後もしばらくはタクシードライバーを続ける意向です。将来的な⽬標としては、バスドライバーなど未来の可能性を思い描いています。 例えば観光バスであれば、「楽しい旅⾏気分で乗る⽅々」がお客さまとなります。そうなると、タクシーの仕事とはまた⼀味違った⼼の持ち⽅で働けると思うんです。そんな未来を⾒据えながら、今はもう少しタクシードライバーとして経験を積みたくて。都内の道を完璧に覚えるのは、なかなか時間が掛かります。⼀⼈前と⾔われるレベルまで成⻑して、次のステップへ⾏ってみたいと思います︕
お仕事の中で愛用している「こだわりグッズ」について教えてください!
いつも持ち歩いているのは、この⼩銭⼊れですかね(笑)。家族から貰った物で、名前が⼊っているんです。ドライバーそれぞれが⾃分の使いやすい物を使⽤しているので、個性が出るところですね。あとは、このクッション。ドライバーの仕事は特性上、座っている時間が⻑くて…⾜腰の健康を守らないと、⾝体を壊してしまいます。⻑く仕事を続けるために、こうしたケアにも気を遣っているんです。


ドライバーそれぞれ、やっぱり個性が溢れますね︕さて、タクシードライバーとして働き2年が経つという横⼭さん。先程転職のキッカケについて触れましたが、国際⾃動⾞(kmタクシー)を選んだキッカケは何だったんでしょう︖
kmタクシーの⾞両が⾃宅の周りを頻繁に往来しているのを見ていたため、会社自体はよく知っていました。常に気になっていたのが、「ミラクルミラー」です。kmタクシーの⾞両は、ひと際⼤きな萌黄(もえぎ)⾊のミラーが付いていますよね。車好きとして、この⼤きなミラーが運転しやすそうだと気になっていました(笑)。このような、車へのこだわりが見える点もkmタクシーの良さだと思いました︕
そんな細かいところから、クルマ愛を感じ取れるとは!
その「車愛」は、単に⾞両への愛情に留まりません。安全を守ること、ルールを遵守した運転こそが真の車愛…kmタクシーには、そういった⾵土があるんです。それは、会社説明会におけるプレゼンテーションや⾯談の中でも感じられました。安全管理について⼤切にしていること。また、過去に起こってしまった事故の事例まで⾚裸々に話してくださったことが、信頼に繋がりました。この会社の誠実さに惹かれ、「⻑く働けそうな会社だな」と。⼊社を決意した理由ですね。

タクシードライバーとして実際に乗務に臨む中で、⼼掛けていることを教えてください
先程も触れた通り、タクシードライバーの仕事は安全管理が不可欠な仕事。お客さまの命を預かっていることを常に意識しています。私は、自身の性格を客観的に分析して、安全を守るための「譲るスタンス」を徹底しています。
「譲るスタンス」。一体、どんな心構えのことでしょうか?
先程も触れた通り、タクシードライバーの仕事は安全管理が不可⽋な仕事。お客さまの命を預かっていることを常に意識しています。私は、⾃⾝の性格を客観的に分析して、安全を守るための「譲るスタンス」を徹底しています。 「譲るスタンス」。⼀体、どんな⼼構えのことでしょうか︖ 私は、「気が強くせっかち」な⽅で。「急ぐ気持ちが、⾒落としや視野の狭窄に繋がってしまう」と。ここはプロのドライバーとして⼀つ、「譲る」という⾔葉をキーワードに⾃制しようと考えたんです。仮に急いでたとしても、何事も「譲る」と徹底すれば、歯⽌めが掛かります。施設から⾶び出て来た⾞や、急な進路変更をして来た⾞。どんな状況、どんな⾞でも焦らず「譲る」ことを最優先に。他者を優先し、尊重するスタンスを取っていれば、⾃然と事故の原因は取り除けます。
「譲る」という気持ち一つで、他の車とのトラブルの可能性を減らせる。この心構えこそが、横山さんの安全管理の流儀ですね。

本日は貴重なお話、ありがとうございました!

