PROFILE
羽生さん。羽田営業所所属。2009年中途入社。
これまでのお仕事の中で印象に残っている出来事がありますか?
ある台風の日に、一人の女性のお客さまをお乗せしたことがありました。どうやら初めてのアルバイトのために、急いでいたところをタクシーに乗ったらしいのですが「手持ちがなくて、後でお支払いさせていただいてもいいですか」とおっしゃったんです。最初は年齢が分からなかったのですが、どうやら高校生の方だったようです。お金を下ろせるATMを探しながら車を走らせたんですけど、なかなか見つからず「後日で結構ですから」とお伝えしたところ、後日このようなお手紙をいただきまして。
お支払いいただいたのはもちろんですが、こうしてお手紙という形で感謝の言葉をいだだきました。ドライバー人生の中で常に人と人との関わりを大切にしてきたので、このような形で感謝していただけたことは非常に嬉しかったですね。
ホスピタリティ溢れる羽生さんの仕事。ドライバーになるキッカケは何だったのでしょうか?
頭の中には、他の仕事の選択肢がありませんでしたね。というのも、今の若い人たちにはイメージが湧かないかもしれませんが、当時は車が近い存在だったのもあって「車を運転する」仕事の価値が高かったんですよね。その中でも「人と関わる」仕事に魅力を感じて、それならタクシー業界だと。
なるほど、運転と人との関わり、両方の条件を満たすのがタクシードライバーという職種だったのですね。
最初は妻に反対されました。多くの知らない人と接触する仕事ですので、お客さまとトラブルになってしまうことを心配していたんです。確かに、知らない人とのコミュニケーションが上手くいくかどうかは、皆さまも心配するところかと思います。ですが、実際は真摯に向き合っていれば、どんな状況でも上手く対応できるものですよ。こうして長年働く中で、妻が持つタクシー業界へのイメージも変わってきたようで、最近では安心して見送ってくれています。見
若手メンバーたちとの関わりはありますか?
「今日の仕事はどうだった?」などの自然な会話からコミュニケーションを取るようにしています。ドライバーとしてのコツを教えることもありますね。新卒ドライバー、中途メンバーの間に壁はなく、お互いに知識を共有して高め合う風土もできあがっているようです。
なるほど。これからのタクシー業界について、何か展望はございますか?
まだ、タクシー業界に対して負のイメージを持っている人がいる印象です。なぜタクシードライバーをしているの?という疑問に対して、やりがいのある仕事なんだと胸を張って応えられるように指導を続けていきたいですね。そこに、「“kmタクシーの”ドライバーです」というブランディングができれば、よいですね。
自分の仕事に自信を持てるのは良いことですね。kmタクシーの環境はいかがでしょうか?
ベテランドライバー、社会経験を積んだ先輩、新卒の方…色んな人達が集まるkmタクシーですが、互いに協力して高め合っているようです。休憩室等で、プライベートの話で盛り上がっていることもありますね。そういう時は敢えて管理職は入らないようにしたり(笑)
kmタクシーの合言葉「ホスピタリティ」については、何か意識していることはありますか?
私が入社した当時は「ホスピタリティ」という言葉は使われていませんでした。しかし、それでも「お客さまのために」という精神はありましたね。昔から受け継がれている考え方だと思います。この思いを忘れないように、入社当時のマニュアルは今でも目を通しますね。
マニュアルですか。なぜ、昔のマニュアルを?
車の運転だけではなく、人との関わりを大切にしたいという思いで決めた転職。すべては、入社時の思いとつながっているんですよね。なので、最初に研修を受けた際のマニュアルは「初心に返る」ために今でも目を通すんです。未来のkmタクシーの仲間たちにも、初心を忘れずに頑張ってほしいと願っています。
貴重なお話をありがとうございました!