今回は新卒タクシードライバーの境さんにお話を伺います!
厳密には第二新卒ですね。大学を卒業して2年以上経ってから就活をして国際自動車(kmタクシー)に入社しました。
大学卒業後の2年間は何をしていらしたのでしょう?
トンガにいました。
トンガ!?トンガで何をしていたんですか?
JICA(独立行政法人国際協力機構)が派遣する青年海外協力隊の一員として、現地の中高一貫校の生徒たちに日本語を教えていたんです。
なるほど!素敵な経験ですね。
めちゃくちゃ良い経験になりました。大変なこともありましたが、生徒たちの笑顔や「ありがとう」という言葉を励みに頑張った2年間でしたね。
そこからどんな経緯でタクシードライバーになったのかが気になります!
24歳の時に帰国して就活を始めました。うろ覚えですけど、確か「語学が活かせる仕事」を探している時に国際自動車(kmタクシー)を見つけた気がします。「バイリンガルタクシー」や「海外観光客の東京観光」といった単語に惹かれました。軽い気持ちで説明会に参加し、とりあえず選考に進んでみようと思ったことを覚えています。
あまり乗り気でない雰囲気が伝わってきますが(笑)
最初はそこまで熱心ではなかったんですよ。ですが、選考の過程で出会う人事の方やドライバーの方達がみなさん親切で好印象だったことから徐々に興味を持ち始めました。
タクシードライバーへの印象は変わっていきましたか?
よくよく話を聞いてみると、タクシードライバーは働く中でたくさんの「ありがとう」を貰える仕事だと分かってきたんです。「困っている人を助けるサービス業」「ホスピタリティを大切にしている」といった姿勢は素敵だと思いましたし、「ホスピタリティ・ドライビングkm~お客さまの笑顔を、私たちの喜びとして」という国際自動車グループのモットーにも共感できました。海外ボランティアに行ったのも人の役に立ちたいという強い想いのためなので、「タクシードライバーは意外と自分に合っているんじゃないか?」と思ったんです。
共通点するものがあったんですね。
「タクシー業界では英語を話せることがメリットになるのでは?」という打算的な考えもあったんですけど(笑)
確かに英語が話せることは大きな武器になりますよね!お仕事はもう慣れましたか?
入社して1年以上経って、今はだいぶ慣れてきました。
入社当初は苦労されたんですか?
すごく大変でしたよ!実は僕、運転がとても苦手だったんです。
え!そうなんですか!
同期の中でずば抜けて下手だったと思います(笑)どうハンドルをきれば、どう動くかも分からないくらいで、けっこうバカにされるレベルというか…。駐車しようと思っても枠からはみ出ますし、コーンを避けながら運転しないといけないのに、全部のコーンを踏む勢いで走ったこともあります。遠くから「降りろー!」と叫ぶコーチの声が聞こえてきた時はさすがに焦りました。
申し訳ないですが、ちょっと面白いです(笑)
これでは駄目だと思って、自分でレンタカーを借りて練習していました。同期に付き合ってもらったこともあります。当時は本当に必死でしたね。辛抱強く教えてくれたコーチや同期たちには感謝しています。
1年以上経った今では立派にお仕事されているのだから凄いですね!
そうですね。今思うとこんな僕ができているのだから、皆さんにもきっとできると思いますよ(笑)
初めてお客さまをお送りした時は相当緊張されたんじゃないですか?
初めてのお客さまは東雲営業所を出庫して5分ほどの場所でお乗りいただいた女性のお客さまでした。「急いで急いで!」と仰るので「どんな遠くまで行くのだろう」と内心ヒヤヒヤしていたら「東雲駅まで」と。びっくりしましたが、安心もしましたね。角曲がってすぐそこの場所なんですよ(笑)
予想外に近い(笑)
初乗り運賃でしたが、それだけで緊張しましたね。その後は新橋まで向かうお客さまがご乗車されました。正直どっちに行けばよいかも分からなかったのですが、「全部教えるから大丈夫ですよ」という非常に優しいお客さまでしたので、迷わず到着することができました。乗務を始めてしばらくはお客さまに教わりながら何とかという感じでしたね。
どのくらいで慣れてきたのでしょう?
半年くらいだと思います。たまに「そのエリアは全然分からない!」という目的地を指示されて焦ることもありますが、教えていただければきちんとお送りすることができるので大丈夫です。
正直なところ「辞めたい」なんて思ったことはありますか?
それがまだ無いんですよね。やはり感謝していただけると嬉しくなるんです。今年の夏はよく台風がきたので、タクシーは人気だったんですよ。降車された場所でまた次のお客さまがご乗車になる、ということもよくありました。雨がザーザー降っているのに傘をさしていない方もいらっしゃって、まさに人助けをしている実感が湧きました。他にも病気の方や、足が不自由なお客さまなどタクシーを必要としている方がたくさんいます。「運転手さん、ありがとう」という言葉を何度いただいたか分かりません。
境さんがやりたかった仕事ができているんですね。
海外からのお客さまの役に立つことができるのも嬉しいです。多い日には、1日3〜4組ほどの海外のお客さまをお送りしますが、英語を使う良い機会になっています。以前羽田空港に向かうお客さまをお送りした際に、後部座席のシートを締めるようお願いすると「もう締めているよ。フランスでは締めないといけないから」という返答がきたので、「そうなんですね。僕もフランス行ったことあります」というところから話が盛り上がりました。
さすがです!
そういう時は楽しさを感じると同時に、日本文化についてもっと勉強する必要性を痛感します。英語が話せると分かったとたん、お客さまから「どうして日本人は賽銭箱にお金を投げるの?」「どうしてクリスマスをお祝いするの?」といった質問がどんどんくるんです。
確かに旅行先で乗ったタクシーのドライバーに言葉が通じたら安心しますし、色々聞きたくなるかもしれませんね!
東京オリンピック・パラリンピックが始まれば、さらに海外からのお客さまが増えるので、その時までに知識をもっと増やしておきたいですね。観光案内にも挑戦していきたいと思っています。現地のタクシードライバーがオススメの観光地を英語で紹介するメディアなどがあれば面白いんじゃないかと思うので何か始めてみたいです。
境さんの今後の活躍が楽しみです!最後にタクシードライバーを検討している方にメッセージをいただけますか?
タクシードライバーは面白い働き方だと思います。その日どんな風に仕事をするかを自分で決めることができるんです。例えば今日は調子が良いから、普段は行かないエリアの繁華街に挑戦したり、休憩のタイミングを変えてみたり。逆にのらない時は、得意なエリアで無難に営業することもできます。指示待ちではなく、自分で管理したいという人はとても楽しめると思うので、ぜひタクシードライバーを検討してみてください。