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社員紹介(タクシードライバー/ハイヤードライバー/バスドライバー/ほか)
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2018.06.15

国際自動車(kmタクシー)株式会社落合営業所 山梨さん

PROFILE.
山梨(やまなし)さん。国際自動車(kmタクシー)株式会社落合営業所所属。タクシードライバー。2017年4月キャリア(中途)入社。隔日勤務。お笑い芸人、自動車製造業を経てタクシードライバーへ。10ヶ月の子どもがいるお父さん。趣味は子育てとお笑い鑑賞。(取材:2018年5月25日)

「タクシードライバーなんて楽勝でしょ」
入社前はそう思っていたんです。運転すれば良いだけなんだから、何が難しいの?ナビもあるし。給料も良いんだからこんな都合の良い仕事なんてない。正直、完全になめてました。

しかし、実際に道を走ってみると、タクシードライバーってめちゃめちゃ難しい!出勤前は「知らない道ばかり言われたらどうしよう・・・」と気が重くなり、通行人を見ると「お願いだから手を挙げないで!」と思う日々。乗務を始めて3ヶ月くらいまでは毎日辞めたいと思っていました。

それが、入社して1年が経った今は状況が一変しているんです。この仕事、面白い。何で皆やらないんだ?
そう思えたきっかけは、ある人との出会いでした。

「うわ、変なタクシー乗っちゃったよ」
そもそも僕がタクシードライバーになったのは、人の役に立ちたかったから。前職の自動車製造業は短期間で稼ぐためにしていた仕事でした。人と関わるのが好きな自分にとっては、工場での淡々とした流れ作業より、接客業の方が向いていると思ったんです。

転職活動中に国際自動車(kmタクシー)を知り、「タクシードライバーは究極の接客業」という言葉や、ホスピタリティを主張する姿勢に惹かれ入社を決意しました。

そんな僕が真っ先に直面した課題は「地理」。「道を知らないだけでこんなに役に立てないなんて!」とびっくりしました。「うわ、変なタクシー乗っちゃったよ」と後部座席から聞こえてくる声にショックを受けたものの、確かに「レジの打ち方が分からなくて」と言うコンビニ店員がいたら「え!?」ってなりますよね。それくらい、タクシードライバーには道の知識が必要だと痛感しました。

「ナビを使えば良いじゃん」と思うでしょう?使えないケースがあるんです。例えば、お客さまが急いでいるとき。住所をお伺いすると、「そんなのいいから、とりあえず出して!」と言われてしまう。他にもナビが案内する場所とお客さまの目的地が微妙に異なる場合もあるので、やはり自分の頭を使えた方が便利なんです。

メンタルに自信が無ければピザ屋営業がおすすめ?
でも、新人は道が分からないので失敗しながら覚えていくしかない。僕は地方出身なので東京の道はサッパリでした。大塚駅でご乗車いただいたお客さまに「池袋のサンシャインまで」と言われ「高速はご利用なさいますか?」と聞いたくらい(※下道で数分の距離)。

その女性のお客さまは電話で知り合いに道を聞いて案内してくれました。あまりに情けなくて思わず出たのは「手助けがしたくてドライバーになったのに、全くできていない自分が残念すぎます」という一言。

すると、地図やナビで必死に道を調べている僕を見てお客さまは言ってくれました。「大丈夫。一生懸命さは十分伝わっているから、そんなに落ちこまないで」。

凄く優しい言葉でした。もっと頑張らないとダメだと改めて強く実感しました。

先輩からは「行った先で営業しなさい」と指導されていましたが、それだと知らない道ばかりを走ることになります。メンタルの強さに自信が無い僕にとっては、「行った先営業」は難しかったので、「ピザ屋営業」をすることにしました。「ピザ屋営業」とは、拠点をつくって営業すること。いちいち拠点に戻るので効率は悪いかもしれませんが、自信のある範囲で営業することができます。

僕は飯田橋や神楽坂を拠点にしていました。渋谷、新宿、港区ではなく何故神楽坂かというと、一車線で道が狭いから。他のタクシーとの競争も少なく、反対側にいるお客さまでも見つけやすいんです。これは、営業所で開かれた勉強会で先輩タクシードライバーにおすすめしてもらいました。段々拠点を増やして自信の持てる範囲を増やしていく作戦です。

それでも「申し訳ありません、新人なので道が分からないんです」と言うこともあります。「チッ」と舌打ちされる度に「どうして自分はタクシードライバーになったんだっけ・・・」と申し訳なく思っていました。

そんな時、あるお客さまとの出会いがあったんです。

「堂々としろ!」
深夜に大田区を走っていたときでした。前方に立っていた2人の男性が手をあげたのを見て、ドキッとしました。少し強面の方だったからです。詳しくないエリアだったので「新人なのでこのあたりの道が分からなくて」と言いました。怒られるかなと心配しているとお客さまが、「良いよ、教えてやるから。それよりおどおどするなよ。堂々としろ!」と言いました。

「え?」と思う僕に男性は続けました。
「俺らがこうやって夜中まで飲めるのはタクシードライバーのおかげなんだから」

そんなこと初めて言われました。全く役立たずだと思っていた僕が今役に立っている?
なんとその男性はお釣りもいらないと言って、降りていったんです。

初めて自分の存在価値を認めてもらえた瞬間でした。この出来事は今後一生忘れないと思います。それくらい嬉しかった。

タクシードライバーを考えているあなたへ
この出会いをきっかけに、いきなりデキるタクシードライバーになれた!・・・という訳ではありません。でも、人との出会いに感謝しながら走るポジティブな姿勢に変わりました。出会いって奇跡だと思うんです。僕が今まで貰ったような言葉に出会えず数ヶ月で退職してしまう同僚もいました。

幸いなことに、優しい言葉をかけてくれたお客さまとの出会いが僕にはあったし、営業所では素敵な先輩たちがサポートしてくれました。ある先輩は勉強会を開いてくれたり、休日にレンタカーで道を教えてくれたり、車をこすってしまった時は非番なのにどこから聞きつけたのか「大丈夫か?」と心配して電話をくれたり。辞めないで踏みとどまれたのは、印象的な2人のお客さまと先輩のおかげです。

僕がタクシードライバーを検討している人に伝えたいのは、「どれだけきつくても、半年は続けてみた方が良い」ということです。1日約40組のお客さまをお送りするとして、対応が難しいケースって1件あるか無いかくらいなんです。「9割のお客さまは親切」というように、殆どは優しい方ばかり。辛い経験は印象に残りやすいので嫌になってしまう気持ちは分かりますが、それって本当にもったいない!

点だった道が線になって、面になるに連れてタクシードライバーという仕事の面白みが分かってくるんです。楽ではないけど、楽しい仕事だって思います。めっちゃキツイ仕事をしながら休みがとれないブラック企業で働くくらいなら、国際自動車(kmタクシー)の方が断然良いんじゃないかな。何でみんなやらないんだろう?

福利厚生も充実しているし、頑張れば給料も上がる。家族との時間もとれるし、やりがいもある。僕は国際自動車(kmタクシー)で良かった、落合営業所で良かったと心底思います。

まだまだ未熟ですが、多くの人の役に立てるように成長していきたいです。自分が育ててもらったように、新しく入ってきた方の力にもなりたい!これからも一生懸命やっていきたいと思うので、興味を持った方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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